空白の1000年

メモ, ローダン

1000年ジャンプした400話「たそがれの人類」

ハヤカワ版ではもうじき“暗黒の700年”と呼ばれる時間ジャンプが到来するのだが、それはさておいて。
ローダン正篇のサイクルのはざまで、一番長期の時間ジャンプがおこなわれたのが、399話/400話で、実に1000年――正確には993年――もの期間が過ぎ去った。

以下に、この空白期の主立った事件を列記してみた(当然、かなり主観的に取捨選択されている)。

2437年 スレンドル・カルスアル将軍を盟主に400の星系が太陽系帝国から分離。
2440年 アルノ・カルプ、実験中の事故で死亡。(※異説あり)
2460年 旗艦《クレストVI》からパラトロン・バリアの実装開始。
2467年 惑星モスタンを中心に14の星系が第一次カルスアル同盟を結成。(→2498年)
2477年 新アルコン人シフンダスI世、アルコン皇帝に即位。(→2548年)
2498年 スレンドル・カルスアル暗殺される。
2548年 アトラン暗殺を試み失敗したシフンダスI世が退位。以後、水晶帝国建国まで空位時代がつづく。
2648年 大西洋に新アトランティス(次元エレベーター・プトール)浮上。
2651年 エルトルスの実権を握ったスレンドル・カルスアル・ジュニアが太陽系帝国から自立、第二次カルスアル同盟を建国。
2801年 精神憑依体による銀河規模の“悪の十字軍”が自称「アコンの工作員」リモアンにより撃退される。
28xx年 この頃、中央銀河ユニオンが成立。中央惑星はルディン。
2821年 テケナーとケノン、〈苦境にある人々のための独立援助機構(UHB)〉を創設。
2841年 エルトルスで革命。ヴィゲラント、シルター、フラスカティの三頭支配者が実権を握る。
2842年 最後の島の王〈グレー(コムデン・パルタン)〉との戦い。
2895年 惑星ノスモ、太陽系帝国からの独立を宣言。ダブリファ帝国の創始。
2907年 第一次ジェネシス危機。
2909年 第二次ジェネシス危機。主力ミュータントを含む多くの死者。活性装置が反テラ勢力の手に渡る。
2930年 大執政官、直接選挙制に。ただし投票権を持つのはソル系居住者のみとされた。
2931年 惑星プロフォスのパニター動乱でモリー・アブロとスーザン・ワリンジャーが射殺される。
3102年 超戦士トリリス=オクトと太古文明イロヒムにからむ一連の事件。

2437年は399話のドラン撃退直後のエピソードだが、分離っつーか、本国に見捨てられた植民地が流しのドランに対する互助協定結んだよーな感じか。
2648年からのプトール出現、消失にはじまる事件はATLAN300話からの〈アトランティスの王〉サイクル、2800年代の各事件は同じくATLANの〈人類の委託をうけて〉サイクル後半50話からの題材である。

『レジナルド・ブル』書籍版

アルコンIIIのブルー人による破壊以降、分裂した新アルコン人の国家を(かなり強引な手段で)まとめあげた皇帝シフンダスI世の話は、アトラン暗殺未遂事件として惑星小説でとりあげられた。
3100年代の話は、アトランのペーパーバック・シリーズ〈ルディン〉〈マラシン〉等の題材で、時代背景としてカルスアル同盟の由来もこちらで言及されたもの。
2931年のパニター動乱については、正篇400話の内容だと、パニターが人だか場所だかすらわからなかったのだが、以前書いたとおり『コスモスクロニクル レジナルド・ブル』で多少の流れが書かれており、プロフォスから植民した惑星パニトに拠点を置く、ホンドロ時代までルーツが遡れる秘密結社〈黒の星〉が扇動した、らしい。プロフォスの民衆は、まさか元首母娘を殺っちまうとまでは思わなかったようで、そのへんの罪悪感からテラ側にとどまる形になったようだ。
カルプ教授の没年に関する異論とは、400話の記述(「建設作業の開始からまもなく」)では500年計画のスタート時点ではまだ存命であるように見えるから。SOL3号に掲載されたライナー・カストルの短編「訣別」では、2440年の事故で半透明な非物質的存在と化したカルプをワリンジャーが数百年かけて救出し、最終的な没年が2900年代前半であるとしたが、これは必ずしも正典扱いされているわけではないようだ。

その他年表をつらつら眺めていると、知らない人名やら地名がいっぱい並んでいる。どれも、惑星小説、短篇、後のヘフトで追加された情報である。
いやほんと、掘ればまだまだいろいろ出てくるねえ、ローダンって……。

Posted by psytoh