訃報:眉村卓
眉村卓(MAYUMURA Taku)
1934.10.20 – 2019.11.03
共同通信等によると、SF作家の眉村卓(本名:村上卓児)が本日11月3日早朝、誤嚥性肺炎のため搬送された在阪の病院にて亡くなったとのこと。85歳。
ここに来られる方なら、説明の要などいらないだろう、日本SFを代表する作家のひとりである。二度にわたる星雲賞受賞作を出した〈司政官〉シリーズや、NHK少年ドラマシリーズで映像化された『ねらわれた学園』『なぞの転校生』など、枚挙にいとまがない。
個人的には、やはり少年ドラマシリーズの原案となった短編「名残の雪」が好きだった。
いまWikipediaを見ると、『幕末未来人』(1979年)だけじゃなくて、1994年にも映像化されてるんだな、これ。しかも映画化まで(『幕末高校生』)。え、映画版、コメディなのか……。
眉村先生、長い間のご活躍と、たくさんの作品に感謝を。
謹んでご冥福をお祈りする。
ディスカッション
コメント一覧
長編「カルタゴの運命」(新人物往来社)は、超越的な存在が二手に分かれて歴史の改変を競う「ゲーム」に興じるという、ローダンを思わせるお話でしたね。
入手が難しくなっている氏の作品が復刊されるようなことがあればよいな、とも思います。
おお、そんな作品もありましたか……。
80年代にSFMで『引き潮のとき』、SFAで『不定期エスパー』を連載されていた頃は、まだ日本SFもぼちぼち読んでいたんですが、90年代以降はさっぱりカバーできてませんなあ(^^;
わりと有名どころはKindle版があるみたいですが。いまどき、マイナージャンルをカバーした古書店はどんどん消滅しているし、版権やら手数料やら問題はあるのでしょうが、電子書籍化、頑張っていただきたいものですね。