マルゴールの能力について

ハヤカワ版, メモ

PSI-Affinität / プシ親和性、プシ相性
PSI-Kräfte / プシ力、プシ・エネルギー

なんだか素敵な訳でわかりづらいようなので(笑)
 6/25 若干の修正・追加

原書23頁:

原文:
Schon oft in seinem Leben hatte der Mutant Menschen getroffen, zu denen er eine PSI-Affinität besaß.

試訳:
 その人生においてミュータントは、自分とプシ的親和性のある人間にしばしば遭遇していた。

なじむ 実に! なじむぞ フハハハハハ(by DIO様
能力が効きやすい相手、である。ハミラーは良いカモなんであって、別に、マルゴールが親近感とかシンパシー感じちゃうわけではない。

原文:
Boyt Margor hatte die Fähigkeit, PSI-Kräfte anzupeilen, sie danach in sich zu sammlen und zu speichern, bis er sie benötigte. Wenn er sich danach auf einen Menschen konzentrierte, mit dem eine spionische Identifikation möglich war, strahlte er diese Energie wieder ab – und erzeugte damit ein willenlosen Opfer, einen Menschen, der ihm völlig ergeben war. Boyt Margor bezeichnete sich selbst als parasensiblen Motivlenker.

試訳:
 ボイト・マルゴールにはプシ・エネルギーを感知し自分のなかに集め、後に必要とするまで蓄えておく能力があった。そのあとで、本人に悟られぬまま個体確認した人物に向け、そのエネルギーを再放出すると――意志なき犠牲者、かれに心酔しきった人間の誕生である。ボイト・マルゴールは自分のことを、パラ感覚・動機誘導能力者と呼んでいた。

要するに、ヒュプノ? 暗示能力者? とか言われていたものである(笑) >マルゴール
parasensibler Motivlenker は「パラ的に感性鋭敏に動機を導く人」。ぶっちゃけ、「あの世から御身に集めた超自然パワーで、人知れず人々の内を照らし、人々の思いを導くパラ教祖さま」である。だから、導かれちゃった人々は、尊師(笑)がありがたく見えてしかたがないのだ。
ハミラーも、だから、マルゴールの姿に驚いたわけではない。前に会ったことあるし。そうではなくて、前との受ける印象のちがいに驚いているのだ。おっと話がいきすぎた。
動詞 anpeilen は「方向をさだめる、方位測定する」。名詞 Kraft(これも Mächtigkeit と同じく「力」の意だ)の存在する方向を測定することなので、感知する、としておいた。照準をさだめるとかじゃないよ?
#解放もしないし、ましてや当節はやりの「再生可能エネルギー」能力者でもないよ?w

ただ、感知したプシ・エネルギーを吸収する能力があることは、後日、マルゴールの運命を決定的にさだめることになる……ので、ちゃんと訳しておいてほしかったな、ということだ。
以前にも、プシ・リフレクターを精神反射装置と訳す(850-851話)とか、いまいち、プシってものに関する認識が甘いんじゃなかろか。

超能力とかプシオンとか、しょせん虚構の産物なわけだけど、そこをそれらしく見せるために作者がつくしたあの手この手を、これまたそれらしく訳せるか否かで、見せ場を見せ場として読者に提供できるかという、商品のできばえが変わってくると思うのだ。でも、馬の耳に念仏釈迦に説法かこれは。尊師だけにw

Posted by psytoh