ローダン作家会議2017あれこれ

ローダン, 作家情報

公式サイト他の情報によると、2月27日(月)、謝肉祭に沸き立つラシュタットに於いて、今年の作家会議が開催されたとのこと。
残念ながら、今後のストーリー展開については一切触れられていないが、いくつか興味深い点を挙げてみたい。

まず、前日にあたる2月26日に、謝肉祭休暇終盤の混雑と交通規制まっただなかのインナーシティに集合したのが、草案作家両名、クラウス・フリックとヴェレーナ・テムゼンの4名であること。
テムゼンが物理学専攻であること、本業が工業機械製作会社勤務であること、文中に「彼女のデータペーパー」という表現があることから、2015年のカストル没後における“理系担当”であることが窺える。
#モンティロンやファンデマーンは、ペリペを見るに「聖歌研究」とか「オランダ語専攻」とか、もろ文系である。

そして、この陣容で「データペーパーの効果的な使いかた」やら「作家陣にわかりやすい草案のつくりかた」を打ち合わせているということは、この4名が現行の〈エクスポゼ・ファクトリー(草案工房)〉なのだと思われる。

また、会議当日の記事中ではさらりと「スーザン・シュヴァーツもまた臨席している」と書かれているだけだが、Infotransmitter(公式のメルマガ)最新号でははっきりと「再びレギュラー作家に」とある。シュヴァーツによるブログの見出しは「I’m back.」。I’ll be back. じゃないわねえ、とは彼女自身の弁である(笑)
シュヴァーツは2202話「ハイパーショック」(2003年)をもって作家チームを脱退。Bastei社のSFシリーズ『バッド・アース』『マッドラックス』に参加したり、自身も共同経営者であるFabylon出版からファンタジー・シリーズ『サン・クエスト』『エルフの時代』を刊行したりする一方で、2412話「アアルの水」以降、年に1~2話のペースでゲスト作家としてローダン(と、ローダンNEO)も執筆しており、“レギュラー・ゲスト作家”なる言いかたまであったらしい(笑)
正式レギュラーとしての復帰作wは2907話「若芽《イエト》」である。

さらにInfotransmitterでちらりと書かれているのが、参加者の中にいるアルント・エルマーについて「遠からず、彼の書いたものが読めると期待したい」という表現。エルマーは25年間務めたLKS担当を降板することを告知した2740話「ギャラクティカム掌握」以降、作品を発表していない。昨年の会合のポートレートにも姿が見受けられるので、必ずしも体調が悪いとか、そういうわけではないようだが……。
エルマーは1954年生まれ。まだ枯れるには早いし、彼のローダン第1作1155話「目覚めさせるもの」も、そう遠からずハヤカワ版が到達するはずである。がんばってちょ(^^)

Infotransmitterには、参加者の集合写真も掲載されている。
なんというか、個人的に、ぱっと見でわかる作家さんが少なくなったな……と。まあ、そうだよね。わたしがローダン原書で読むようになったのは1985年。公式サイトができて、作家さんの情報とか簡単にアクセスできるようになったのが96年。あのへんで大量に画像情報とか脳内インプットされてから、すでに20年だもんなあ。
それこそエルマーくらいしか残ってる作家いねぇ。
#某レギュラー・ゲスト作家さんと、フーベルト・ヘーンゼルもいます(ぁ

■公式Logbuch: Autorenkonferenz im Februar 2017
■Uschis Blog:I’m back.

Posted by psytoh