ハヤカワ版NEO刊行終了

NEO

%タイトル%とのこと。訳者の皆様、お疲れ様でした。

ハヤカワがどの程度の部数を見込んでいて、第3部まで続けた現状、どの程度売れているのかはわからないけど。ワンダラーへ到達したことでストーリーの大きな区切りがついたこの時点で、この判断は、やむなしか。

リブートとしてはじまったNEOは、実際にはこれ以降、しだいにヘフト本篇とは異なる流れへ進んでいく。アルコン進出の試みにはじまるメハンドール(ヘフト版スプリンガー)との接触とNEO版〈摂政〉との対立(そのさなか、アトランが颯爽と登場w)、アルコン潜入・宮廷革命の使嗾というNEO版地球替え玉作戦(座標データの抹消)が失敗したせいで、テラを占領したアルコン駐留軍との戦いが延々20巻余つづき……と、次に一連の話にカタがつくのは100巻である。〈闘争リンゲン〉――いま原書と確認したら、24巻では“苦闘”と訳されていた――とか第一期人類リドゥーリとか島の王とか伏線の埋伏もはじまるので、あとはどこで切っても尻切れトンボ感がぱない。
個人的には、NEOの本領は草案作家が交代した第2期以降だと思うのだが、あえて続けても、ハヤカワ版がそこまで保ったかは判断しづらい。第1期後半は当時あまり評判がよろしくなく、それが草案作家の更迭にもつながった。まあ、そも2期以降がほんとうにおもしろいかも、何冊か拾い読みしている程度なので断言できない。
2/27若干追記

他国語への翻訳がないNEOを刊行すると聞いて、ハヤカワ、チャレンジャーだなと思ったものだが(まして、刊行速度の差が往年のオリジナル版並みだし)。終了と聞くとやはり寂しい。

以下余談:24巻にワンダラーで出てくるイメナー。カリブソの恋人(の魂をコピーした人形)であり、これを奪われたことが人形使いが〈それ〉を憎むそもそもの原因であるが、詳しい経緯が描写されるのは219巻である。一目惚れの片思いで告白もしてないのか(笑)

Posted by psytoh