【亀】クルト・ラスヴィッツ賞2015年受賞作一覧

ドイツSF, メモ

こちらも覚書として。
タイトル後ろの括弧内数字は得票数。今回はかなりの接戦だった様子。

長編部門 Bester deutschsprachiger SF-Roman:

1. Tom Hillenbrand / Drohnenland / ドローンランド (94)
2. Ralf Boldt / Der Temporalanwalt / 時間弁護士 (93)
3. Uwe Post / Sterne in Asche / 燃えつきた星 (81)
4. Dietmar Dath / Feldeva’ye: Roman der letzten Künste
    / フェルデヴァーヤ:最後のアートの物語 (76)
5. Nadine Boos / Der Schwarm der Trilobiten / 三葉虫の群れ (70)
6. Andreas Brandhorst / Das Kosmotop / コスモトープ (63)
7. Marcus Staiger / Die Hoffnung ist ein Hundesohn / 希望は小ズルい狗っころ (26)
X. 該当作なし (11)

ナディーヌ・ボースの『三葉虫の群れ』は、Wurdack-Verlagのシェアード・ユニヴァースもの《D9E――第9次拡張》の第1期4巻目。
はるか未来の銀河系。地球人類の〈覇権(ヘゲモニー)〉が、謎に包まれたホンド帝国に打ち砕かれてから数百年。その支配領域外へ脱出したわずかなもの以外、自由な人間は存在しない。だが、ホンドとは何者? その姿を見たものはおろか、言葉をかわしたものすらみつからない。そして、謎多き種族の征服行が、これで終わったとは思えない。いつまた新たな進軍が開始されるともしれないのだ……。
という設定のもと、作家ごと、巻ごとに異なる主人公でくりひろげられる冒険譚は、2013年から年4冊ペースで継続中。4巻では、どこぞの商家のお嬢さんが結婚をおしつけられるのを嫌って、自作の宇宙船で出奔するところからはじまる模様w

短編部門 Beste deutschsprachige SF-Erzählung:

1. Fabian Tomaschek / Boatpeople / ボートピープル (83)
2. Thorsten Küper / Der Mechaniker / 機械工 (74)
3. Wolf Welling / Die Akte PKD / PKD文書 (72)
4. Ulrike Jonack / Der letzte Tag im Paradies / 楽園最後の日 (49)
5. Ralf Steinberg / Amtsfreuden / 仕事の喜び (40)
6. Vincent Voss / Bullet / 弾丸 (33)
X. 該当作なし (23)

海外作品部門 Bestes ausländisches Werk zur SF:

1. Ursula K. LeGuin / Verlorene Paradiese / Paradises Lost / 失々楽園 (139)
2. Andy Weir / Der Marsianer / The Martian / 火星の人 (129)
3. Ted Chan / Das wahre Wesen der Dinge / – (オリジナル編集) / 万物の真相 (119)
4. Ian M. Banks / Die Wasserstoffsonate / The Hydrogen Sonata
    / ハイドロジェン・ソナタ (74)
5. Jeff VanderMeer / Auslöschung / Annihilation / 全滅領域(サザーン・リーチ1) (66)
6. Dave Eggers / Der Circle / The Circle / サークル (53)
7. Ian Tregillis / Saat des Unheils / Bitter Seeds / 災いの種子 (16)
X. 該当作なし (5)

ル・グウィンはオリジナル短編集か、あるいは表題作が収録されているThe Birthday of the World (2002) の翻訳か、紹介だけだとちょっとわからない。
ジェフ・ヴァンダミアのサザーン・リーチ三部作って、ハヤカワ文庫から酒井昭伸訳で刊行済みなのね……ただしNV、ミステリー扱いである(汗)

■公式サイト:Kurt Laßwitz Preis

Posted by psytoh