訃報:クラウス・フリューアウフ
旧東ドイツ出身のSF作家、クラウス・フリューアウフ(Klaus Frühauf)が、11/11(金)、脳腫瘍のため亡くなったとのこと。享年72歳。
1933年10月12日、現ザクセン=アンハルト州の商業都市ハレに生まれる。設計技師の教育を受け、1972年からロストック在住。1974年から余暇に小説を書き、1980年からフリーの作家。東ドイツ・統一ドイツ時代を通じて、20編の長・短篇の作品を遺した。ただし、代表作として挙げられるのは、『アンドロメダのミュータント』『さいはてに住む野人たち』『最後の真実』等、主として東ドイツ時代のもの。Amazonで調べてみても、現在入手できる作品の大半は、どうやら自費出版とおぼしい。あるいはすでに過去の人……であったのかもしれない。
遺作は病床で書きあげた『世界を跳びこえるもの』(Weltenspringer)で、第二次大戦後の少年時代を題材とした非SFらしい。
訃報記事には「かれの愛した庭園ではなく、ロストックのホスピスで息をひきとった。」と書かれているが、その庭園の写真は、フリューアウフ自身のサイトに掲載されている。
地方紙とはいえ記事になるくらいだから、ドイツではそれなりに知名度のある作家なのだろう。残念ながら邦訳はなし。d-infoの「わたしの知らない作家」でもまだ未紹介。わたし自身、作品を読んだことがない。Amazonもjpでは取扱いがない……残念な話である。
■Berliner Kurier紙の訃報: Klaus Frühauf ist tot (リンク切れ)
■Klaus Frühaufのサイト: nord-sf (リンク切れ)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません