ローダン・ヘフトのストーリー
28. ヘリオートスの堡塁 / Die Heliotischen Bollwerke
1876-1899話 / 新銀河暦1289年
銀河系、トイラー天輪星系、そしてシャオゲン天界銀河にて
主な登場人物
- ペリー・ローダン……トレゴンの謎を追うテラナー
- アトラン……キャメロット運動の指導者
- モンドラ・ダイヤモンド、タウトゥモ・アーゲンフェルト……〈堡塁〉の暴走にまきこまれた人々
- ゲンヘレート……ノンッゴの〈堡塁〉ソル系インストール責任者
- ダウン・ケムペシュ・コルト……ノンッゴ、ネットワークに依存しない“自立者”
- ジーベントン……シャオゲン天界の宗教的指導者〈雲界の魂の牧〉
- タカ・フェロク……《グーシャラン》のジェルロ族長(タカ)
- グージレズ……ノーロヴォンのカオスメイカー
- シャバッザ……トレゴン連合の“敵”
ストーリー
ラージサイクル「トレゴン」の第2アンダーサイクル。
「われわれは、諸君に大いなる幸いをもたらすべくやってきた」
トレゴン連合からの使者を名乗る種族ノンッゴは、ソル星系の住人に、そう告げた。
彼らのもたらした、巨大な蜂窩状の構造体――。
トレゴン連合の命をうけ、ガローン人が建造した〈ヘリオートスの堡塁〉。
テラナーはトレゴン連合の新たな加盟種族に選ばれた。
〈堡塁〉は〈ヘリオートスの蜂窩〉の一部として、トレゴン連合の諸種族の銀河を、幾千万光年の距離を超えてむすぶのだという。
テラナーたちの不信にもかかわらず、巨大なステーションは始動する。試運転は順調に推移し……成功したかにみえた。
だが、超技術の産物は暴走する。テラニアの南半分とカルカッタの北部が無秩序な転送によって消失し、その跡には、未知の世界の断片がもたらされた。
そうして、そこから好ましからぬ隣人がテラにあらわれたのだ……。
一方、プランタグーから〈橋〉を渡り、消息不明のトレゴンの使徒たちを捜す途についたペリー・ローダンたちも、予想外の事態に出会っていた。
第三使徒クンターヘルの属する種族、バオリン=ヌダの世界は、彼らの渡橋を拒んだ。何か不測の事件が〈橋〉による往来を不可能としているのだ。
次なる目的地は、かのノンッゴの故郷星系トイラー。しかし、そこは混沌のちまたと化していた。
かつて第四使徒によって封じられた災厄〈ノーロヴォンのカオスメイカー〉がめざめたのだ。
種族すべてが混沌に屈したノンッゴに代わって、テラナーは解放された危機に単身たちむかう――