ローダン・ヘフトのストーリー

13. バルディオク / BARDIOC

800-867話 / 西暦3582-3586年
銀河系、ニュパゾル・クゾン銀河、そしてバルクゼフト銀河にて

主な登場人物

  • ペリー・ローダン……超知性体戦争にまきこまれたテラナー
  • エラート=アシュドン、ケルシェル・ヴァンネ……コンセプト
  • ボイト・マルゴール……惑星ゲーア生まれのミュータント
  • クトルとナコル……分子変形能力者(MV)
  • ブロク……背信の〈バルディオク〉第四の化身
  • カリブソ=ガネルク……〈時知らざる者〉にして〈力強き者〉
  • テルムの女帝……パラドックスの陥った超知性体
  • 〈バルディオク〉……眠れる超知性体、かつての〈力強き〉

ストーリー

消息を絶ったテラとルナを捜索するうちに、超知性体テルムの女帝と〈バルディオク〉の抗争にまきこまれた《ソル》とペリー・ローダン。テラナーは〈バルディオク〉の化身ブロクに誘拐され、この超知性体の成り立ちを聞かされる。
およそ1800万年もの昔に、〈物質の泉〉の彼岸からの指令をうけ、7人の〈力強き者〉は大宇宙に生命と知性を播くという大任についた。かつて銀河系に襲来した大群も、かれらの指示で建造されたものなのだ。だが、永劫につづく任務に疲れたバルディオクは〈胞子船〉を盗んでおのが帝国を築こうと試みるも、その企ては露見。脳髄を摘出され、流刑措置をうけた。脳髄は100万年以上を眠りつづけ、悪夢の中、さらなる懲罰をのがれるためだけに進化し、超知性体となったのだという……。
〈力の集合体〉を管理するために産み落とされた分身の一体ブロクは、超知性体の核――眠れる脳髄を破壊し支配権を奪取せんともくろみ、そのための道具としてローダンをさらったのだ。脱出の手段を模索するローダンの前に、思いがけない旧知の存在があらわれる。〈時知らざる者〉カリブソ……彼は、バルディオクの裏切りによって瓦解した〈力強き者〉のひとりだった!

一方、ケロスカーのプランによって公会議勢力が後退しつつある銀河系に、新たな不穏の種が出現していた。ギュス・フォールベーラー――太陽系帝国黎明の時代にテラナーが遭遇した分子変形能力者の種族が、宇宙各地から太古帝国トバ復興のため銀河系に集結しつつあったのだ。
そしてまた、〈コンセプト〉たちの出現は、〈それ〉の新たな活動を予告している。超知性体に吸収されたアフィリカー意識を複数宿した多重人間たちは、いたるところにあらわれた。銀河系各地で、星のメールストロームで、そして、バルディオクの勢力圏で絶望的な戦いをくりひろげる地球で――。

Posted by psytoh