天井桟敷の秘密結社

メモ

(die) Loge /
秘密結社

ジャンルによって単語の持つ意味は思いもよらぬほど変化する。辞書の用例、上の方に載っているものが正しいとは限らない。いい例が動詞 ausschalten。回路(Schaltung)を切る(aus)ということで、手元の辞書では 1. 「スイッチを切る」、転じて 2. 「~を取り除く」となっているが、ローダンとかミステリだと、「邪魔者を排除する」、ぶっちゃけ「殺す」という意味合いで用いられることの方が多い。

上記 Loge ローゲも、そうした単語のひとつ。辞書を見ると、「1. (劇場などの)桟敷席、ボックス席、守衛室 2. フリーメースンの支部、集会所」と書かれている。しかし、ローダンでは、そんな意味で使われるのを見たことがない。出てくるときは必ず、2. の派生形というか、Geheimloge の略なのか、「秘密結社」である。フリーメースンの裏の顔しか見てないというかなんというか……。初めて意識したのは『迷走惑星ワンダラー』をまとめる際、ナックの秘密結社〈黄金卵の安息地〉がらみで。
――ま、そもそもローダンで優雅に演劇見てる場面なんて記憶にないけどねえ。

Posted by psytoh